now and... #03 おこめ食堂なごみ 釆野由美さん
お米農家をされている釆野さん。
2009年より自家製米粉を使ったスイーツのお店をされていたところ、スイーツだけでなく安心して食べられる食事も提供しようと空き家をリノベーションし2018年4月に「おこめ食堂なごみ」をオープン。
当時始めたスイーツ店で小麦を控えている方は卵や乳製品も控えておられるケースが多いことを知って小麦粉、動物性食材を使わずに焼いたお菓子を提供していたという。
食物アレルギーを持つお客のニーズを肌で感じていた彼女。より健やかな腸内環境作りのお手伝いができればと玄米菜食のメニューを提供している。
また、アレルギーへの配慮に加えて、できる限り食材は農薬不使用、減農薬のものを、と志ある生産者や顔の見える農家から仕入れるようにしている。
ランチプレートを彩るおかずはすべて昔ながらの製法を大切にした自然塩、醤油や自家栽培米で作ったお味噌、しょうゆ糀などの発酵調味料で調理している。これらは消化にも良いとされていて、スイーツを食べても動物性のようにお腹が重く感じることがない。
もちもちと食べやすく栄養価を高めた寝かせ玄米を使ったランチメニュー(¥1,300税込)白身魚風は驚きの再現度。(※お写真は取材時のメニューです)
高島産アドベリーのレアチーズ風タルト(¥550税込)植物性のスイーツのイメージを払拭する奥行きあるお味。スイーツはグルテンフリー。農薬不使用の自家栽培米による米粉や玄米粉を使用し、小麦粉、卵、乳製品、白砂糖、動物性食材は不使用。
店内には米粉などの調理素材のほか、焼き菓子なども販売中。
「食のバリアフリーという言葉も聞きますが、まさにそれで。これが食べられないと聞くと、じゃあ食べられるものは何だろうと組み立てていくことに楽しさがあります。」
これまでアレルギーゆえに我慢することが多かった外食もストレスなく友達やご家族で食事を楽しめるよう提供できたら、と話す。
彼女の作る食事には、「たとえ食べられないものがあっても、美味しく食べることまで諦めなくていい。」そんな温かなメッセージに溢れている。
メニュー表(2020 年8月取材時)
店内にある暖簾。版画で函館山の伏流水から始まりやがて美味しいお米になるまでのストーリーが描かれている。
店舗外観
お店の手前の看板
(取材:川島沙織)
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